2003年8月16日 P-1 Project
ティアラこうとう
ベートーベン/ピアノソナタ24番テレーゼ
モーツアルト/ピアノソナタヘ長調K.547a
私が初めて主催したコンサート。遠方からわざわざ来てくれた人もいて、大盛況のコンサートだった。
このコンサートをやるにあたって最初に悩んだのが、どのような形式にするかだった。アマチュアのピアノコンサートは、いくらでもある。でも、やるからには何かテーマが欲しい。そこで、思いついたのが、「ソナタ全楽章縛り」である。
アマチュアのコンサートは、基本的に数人、多いときは数十人が一緒に出演するため、時間の制約ができてしまい、1人に十分な時間が与えられない。もちろん、1人でコンサートをやることは可能だが、費用がかさみ、とてもやっていけない。
コンサート時間がいくら長くなってもいいから、好きなだけ弾いてみたい、という思いを実現するため、出演者にはソナタ全楽章を弾くことを条件とした。
このコンサート形式は、なかなか好評だった。”全楽章”というのは魅力的なのだ。
コンサート形式を決め、場所も決め、その次に決めなければならなかったのが、コンサート名である。何かインパクトがある名前はないかと、考えに考えて「P-1 project」に決定した。
新日本プロレスに「G1 CLIMAX」あり、格闘技に「K-1」あり、そしてピアノに「P-1」あり、である。そう、私はプロレス大好き人間なのである。「project」という文言は、テーマを持ったコンサートにすることを意識したものである。
さて、演奏の方は、主催者ということもあって、一番最初と一番最後に弾いた。好きなところで演奏できるというのは、主催者冥利につきる。まあ、たいした出来ではなかったのだが、主催者としては、自分の演奏より他の人のことが気になってしょうがなかった。
大盛況のうちにコンサートは終了したが、初めて主催してコンサートを実現させる難しさを痛感した。コンサート当日まで、雑用を含めて、すべて1人でやらなければならない。これは、想像していた以上にたいへんなことである。コンサートホールの予約、プログラムの作成、出演者との連絡、お金の管理などなど、やってみないと分からない難しさがいろいろとあった。しかし、多くの人に喜んでもらえて本当によかった。
実は、このコンサートの締めの挨拶で、婚約発表をした。相手は、2月11日のコンサートで知り合った女性である。
P-1は、今回で終わることはない。今回は「ソナタ全楽章縛り」といテーマだが、次はまた別のテーマを持って実現させる。