1997年7月26日
名古屋天白区文化小劇場
ベートーベン/ピアノソナタ第14番「月光」より第3楽章
ピアノレッスンを10数年ぶりに再開して1年ぐらい経ったろうか。先生とその友人の先生が主催するピアノコンサートに出演することになった。ひらたく言えばピアノ教室の発表会。出演する人も大人は私だけ。他は小さな子供から中学生。
他の出演者のことはどうでもいい。ちゃんとしたホールで自分の力を試すいい機会である。何を弾くかさんざん迷ったあげく、ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」の第3楽章選んだ。「月光」はベートーベンの3大ピアノソナタと呼ばれるうちのひとつである。
この曲がなぜ「月光」と呼ばれるのか不思議である。たしかに第1楽章は月をイメージできなくはない。でも、第3楽章なんて嵐のような曲じゃないか。
まあ曲名なんてどうでもいい。私にとってこの曲は難曲である。いくら練習してもうまく弾けない。小心者の私は胃がキリキリ。
コンサートでは私がトリをつとめることになった。トリをつとめさせてもらえるのは嬉しいことではあるが、待ち時間が長いのが難である。
リハから自分の順番までは数時間ある。その間、リハ室で練習したり他の人の演奏を聴いたりして過ごすわけだが、結構疲れるものである。集中力のない私は、モチベーションを保つのがたいへん。
先生によると、前回のコンサートまでは先生による模範演奏というのもあったそうだが、今回はなし。先生の演奏は聞いてはみたいが、すごい演奏を聴かされて余計なプレッシャーを与えられるのも嫌だからよしとしよう。
コンサートは淡々と進んでいく。私の先生の友人の先生(ややこしいな)はバイオリンも教えている。だから、結構アンサンブルが多い。親どもはビデオをまわしてカメラを撮るのに熱心。ちゃんと聴いてやれよな!
さていよいよ私の出番。私はこの日のために服を新調した。というか私の会社はスーツを着なくてもいいので、ちゃんとした服をひとつも持っていなかったのである。スーツで演奏するのはちょっと堅苦しいので、白いシャツに黒いズボンといういでたち。そう、一応鍵盤をイメージしてみました^^;
どうでもいいけど、ズボンは高かった。今でも勝負服として大切にしています。
話を戻そう。
ホールは1年ぐらい前にできたらしくすごく綺麗。ピアノはヤマハのフルコン。とても弾きやすい。いいピアノはいつも弾けないところが軽く弾けるような感覚。ミスも多かったけど何とか最後まで弾ききった。
後日、このコンサートに出ていた子供の親が私の演奏をビデオに納めていたので、それを貸してもらい自分の演奏を聞くことができた。ビデオは最後の一番盛り上がるところで切れていたが、いや〜、もう恥ずかしさ120%の演奏だった。