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とらたつま (2005年の食レポートです)

四ツ谷三丁目

 会社の先輩にグルメな人がいるが、他の部署に異動することになり送別会を開くことになった。困ったことにこの先輩はお酒が一滴も飲めない。その上グルメと来たから、幹事としてはお店探しに苦労する。

 どのお店にするか迷っているとき、後輩のU君が雑誌でとらたつまを見つけた。雑誌には藤原紀香を連れていきたい店と紹介されていた。ちょっと高そうだったけど、U君と下見に行った。場所は丸の内線・四ッ谷三丁目から歩いて3分ぐらい。しかし、非常に奥まったところで、地図を持っていても迷ってしまった。2〜3回行ってやっと一発で行けるというぐらい分かりにくい。  

 お店の雰囲気は非常によい。もちろん料理もうまい。カウンターの中で働くお店の人の姿はまさに料理人。旬な食材を使った料理、食べやすいような盛り付け、程良い感覚で出てくる料理、お店の人の真心が感じられる。  

 このお店のメニューは基本的に”おまかせ”である。何が出てくるかはその日の仕入れによって変わってくる。6,000円コースと9,000円コースがあるがお薦めは9,000円コース。初めて行ったときは、どんなお店かも分からなかったので6,000円コースにしたが、ちょっと量的に物足りなかった。で、お店を出た後、近くの中華屋に行き、餃子、チャーハンを食べてしまった。だったら追加注文しろよ、と思われるだろうが、U君が美味しいと思ったかどうかが分からなかったので、泣く泣くお店を出たのだ。後で聞いたら、U君もちょっと物足りなくて追加注文したかったけど、私が美味いと思ったかどうかが分からなかったので追加しなかったとのこと。  

 世の中こんなもんだ。

 餃子とチャーハンでおなかいっぱいになった私は自転車で帰路へ。なんと帰りは大雪。寒さにこらえながら、次は9,000円コースで産地直送のカニを食べるぞ、と誓った。  

 ちなみに、結局、このお店は送別会には使わなかった。理由は20人も入れるようなお店ではなく、隠れ家的なところだったからだ。  

 さて、このお店にまつわるエピソードはまだある。  

 後輩のEさんが他部署に移動することになり、送別会を開くことになった。Eさんはもんじゃとか鉄板焼きなどの煙がもうもうとするところ以外だったらどこでもいいと言っていたのにかかわらず、幹事は鉄板焼きのお店を選んだ。さらに、2次会の場所は、ここは銀座なのかと思わせるような木造で今にも壊れそうなお店。ここで事件が起きた(目撃者によると3次会だそうだが私は2次会だと思っている)。  

 私は隣に座ったEさんに、仕事の上での話だが、ちょっと厳しいことを言った。しこたま酔っぱらっていた私はしつこく言い続けた。そしたら、急にEさんが泣き出した。  

 ヤバイ!  

 というわけで、Eさんへの罪滅ぼしのためにご馳走をすることに。そう、2回目のとらたつまはEさんへの罪滅ぼしで9,000円コース。  

 Eさんは非常に小さくミニモニサイズである。昼めしもいつも残すので半分ぐらい私がもらっている。小食なEさんだったら9,000円コースは全部食べきれないだろう。どうせ私が奢ってやるのだから、残したものは全部私がいただき、と思っていた。  

 ところがどっこいこの女、全部食べやがった! 「美味しいから無理して食べました」と言い放った。まあ、それだけ美味い店ということだ。  

 ちなみに、この後は新宿に行って夜景を見ながらワインを飲んで、スイートルームに泊まり、ウハウハな夜を過ごす予定だったが、断られました(泣)。

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