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 グランドピアノ購入

 私はヤハマのC3プロフェッショナルモデルを持っている。購入したのは98年の6月。私が名古屋に転勤中のことだ。会社の目の前がヤマハだった。たまに練習室に行っているうちに、店員さんと会社の受付嬢が高校時代の同級生であることが分かった。受付嬢が口を利いてくれて、少し安く練習室を借りることができた。そして店員さんとも仲良くなっていろいろと話もするようになった。

 ある日、店員さんから「東京の音大から先生がレッスンを開くために名古屋に来るので受けてみないか」と言われた。とてもじゃないが、そんなレベルではない。でも、先生についてちゃんと勉強するは悪くない。ということで地元の音大を出た先生を紹介してもらった。

 97年7月26日、先生の主催による発表会でベートーベンの月光3楽章を弾いた。ちゃんと人前で弾くのなんて中学校の合唱コンクール以来だろうか。びびりまくりながらも何とか弾き終えた。そして次の年の10月の発表会ではベートーベンの熱情を弾くことにした。それも全楽章(無謀だなぁ〜)。

 私の実家にはアップライトピアノがある。学生時代に一人暮らしをするようになって電子ピアノを購入して、本物のピアノを弾くことはほとんどなくなった。それで練習室を借りていたわけだが、本物のピアノは欲しくても高いし、置く場所や音の問題もある。月光を練習していた頃だったろうか、グランドタッチの電子ピアノを購入した。それまでの電子ピアノよりはましだったが、やはり本物のピアノにはかなわない。先生の家には当然グランドピアノがある。レッスンを受けて終わる頃にやっと指がなれて、そして家に帰るとその感覚を忘れてしまう。

 熱情という大曲を弾くにはどうしても本物のピアノが必要だ、という意味のない強迫観念に獲り付かれた私はグランドピアノを購入することにした。ちょうどこの年に売り出されたプロフェッショナルモデルが店頭に展示されていて、それがなかなかいい音を出していた。プロフェッショナルモデルは現在も出荷量が少なくて珍しい機種だそうだ。私は初期ロットを購入したのでちょっと自慢(できるほどのものではないか)。ちなみに、プロフェッショナルモデルは最初に12台作られて、私はその6番目を購入したらしい。

 ヤマハ名古屋ミュージックセンターの店員さんはいい人ばかりで、こんなことまで調べてくれた(もちろん私が頼んだからだけど)。そして、信じられないような値引きをしてくれた。さらにコンサートで使用する椅子もくれた。この椅子、買えば10〜15万する高級品。中古だけど座り心地は抜群。

 ピアノの購入と同時に私は引っ越した。そしてその4ヵ月後には再び東京に戻ることになるのだが、ピアノそれもグランドピアノが置ける部屋を探すのは大変なことだった。

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