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 オーストラリア旅行記

 これは、初めてオーストラリアに行った私の偏見に満ちた旅行記である。オーストラリアに行こうと思っている人、参考にしてください。オージーはこれを読んでも怒らないでくださいね^^;


9月3日(水) 出発
 忙しい仕事の合間をぬっての夏休み。オーストラリアに行く。オーストラリアといえばコアラがいる、ラグビーが強い、オージービーフは松坂牛よりまずい、世界一大きな石がある、水泳が強い、人間より羊が多い・・・程度の知識しかないが、まあ、なんとかなるだろう。なぜなら、一緒に行くLは帰国子女で英語はペラペラ。何かあっても安心だ^^;

 9月3日の夜に成田を出る。飛行機はカンタス航空だ。満席ではなかったので3席分を2人で使えてエコノミーでも少々ゆったり。まあ、体のでかい私にとってはたとえビジネスクラスでもせまいのだが。


9月4日(木) 恐るべしカカトゥ!
 朝の5時過ぎにケアンズに到着。まずは入国審査だ。知っている人も多いだろうが、オーストラリアは食物の持込が非常に厳しい。例えば卵は加工していても絶対に駄目。靴だって土がついていたら駄目である。農作物が豊富なオーストラリアから見れば、変な食料や虫を持ち込まれると困るということらしいが、ここまでするか普通?

 ちゃんと申告しないと見つかった場合の罰金が高いので、紳士な私はカップラーメンを申告した。係員がこれは何かと聞くので、拙い英語でなんとか説明。係員のおっちゃんはカップラーメンの内容物を指で指しながら確認。

日本語が分かるのか?

 カップラーメンひとつで何をこんなにチェックする必要があるのかと思うがしょうがない。まあ、真摯な私の態度から、間違っても麻薬ではないということが係員にも分かってもらえたようで、無事にカップラーメンを持ち込むことができた。しかし、結局はこのカップラーメンを食べることができなくなるのだが、それはまた後のお話。

 さて、ケアンズから国内線に乗り換えてハミルトン島に行く。乗り継ぎの時間まで2時間弱。オーストラリアは南半球にあるので日本の気候とまったく逆。だから9月は3月である。めちゃくちゃ寒い。特に昨日から寒くなったそうだ。長袖は持ってきているが全部預けた荷物の中。国内線の出発時間まで1時間以上もある。

凍死させる気か!

 寒さと戦いながらやっとハミルトン島へ。日が昇ればそこそこ暖かい。というか暑い。この気温差はまるで砂漠のようだ(行ったことはありませんけどね)。

 ハミルトン島は美しい小さな島である。とりあえず、ビーチを散歩してビール。オーストラリアのビールは日本のように数種類あるが、プレミアとライトがあって値段も違う。やはりプレミアのがうまい^^;



 部屋に戻ってシャワーを浴びているときに事件は起きた。この島は野鳥が非常に多い。その中でもカカトゥというオウムみたいな鳥は非常にいたずら好きである。ホテルの部屋まで入ってきて荒らしまくるらしい。だから窓を開けっぱなしにするな、とホテルの部屋の注意事項に書いてある。それも日本語で。でも、人間に被害を与えることはないし、ちょっとシャワーを浴びているだけだからと安心した私が間違っていた。

 風呂場から出ると、ベランダで数種類の野鳥がカップラーメンを食べている。部屋の中もカップラーメンやビスコなどを食い散らかし後がある。税関で苦労したカップラーメンが何処の馬の骨とも分からない野鳥に食われてしまった! なんてこったい!

 それにしてもこの鳥、頭が良すぎる。袋からわざわざ出して食べているのだからカラスみたいなものか。時計やサイフ、デジカメなどには一切手を出さず食料だけに集中するとは・・・恐るべし、カカトゥ。

俺はお前たちを尊敬するよ(泣)



 さて気を取り直して夕飯へ。ヨットハーバー脇のレストラン。多分、ハミルトン島では高級レストランだろう。英語の苦手な私は(仏語も独語もだめですけどね)、食事のときの注文にいつも苦労する。微妙な甘さ、辛さなど、どうやってもいいかげんな西洋人には伝わらない。しかし、今回はLがいる。何をしゃべっているのか分からないが、店員さんと談笑している。きっと料理に合うワインでも選んでいるのだろう。

 めしは非常にうまい。シーフードがうまい。オイスターがうまい! エビが美味い! ワインが美味い!

 こうしてハミルトン島の1日目は終わった。


9月5日(金) オージーよ、寒くないのか?
 グレートバリアリーフへ行く。海が荒れていて結構気持ち悪い。しかし、着けば都。綺麗な珊瑚が広がる。でも、沖縄の方がもっとカラフルかな。

 海の水は冷たい。ウェットスーツを着てても寒い。しかし、オージーは水着だけで入水。

寒くないのか?

 ちなみに、ハミルトン島にいたオージーは全員がデブである。デブといってもちょっと腹がでているというような可愛いものではない。全員が横綱である。イスからお尻がはみ出しているなんて当たり前である。もちろん、女性も。どうやったらここまで太れるのか聞いてみたい。一日の食事を聞いてみたい。一年間ぐらい追跡調査してみたい。

 寒さとの戦いの後は、ハミルトン島に戻って夕飯。ハミルトン島唯一のイタリアンレストラン。なかなか美味いという評判のお店らしいが、確かに美味かった。そして、値段もリーズナブル。グルメな私も満足である。


9月6日(土) 犯罪都市ハミルトン島
 朝6時に起きてジョギング。小さな島である。1時間もあれば走りつくせる。でも、坂道が多いから結構しんどい。途中で野生のワラビーを発見。よほど近づかないと逃げない。お腹の袋に子供を入れたワラビーもいる。きょとんとこちらを見つめる。で、私も見つめる(ガンをつけていたわけではない)。お互い見詰め合ってキックオフ(このギャグを知っている人は少ないだろうなぁ)。



 ジョギングの後はバギーで島内を走り回る。この島はほとんど車がなく、バギーである。バギーといってもスクーターで2〜4人乗りで屋根も付いている。スピードなんてぜんぜん出ない。ちなみに、この島はバギー天国である。バギーがお店の前、ホテルの前、ビーチの前、どこでも行く。少しは歩けよオージー。だから太るんだよ!



 バギーで島内を走り回ると行っても小さな島である。20分も走れば飽きる。で、昼飯。土曜日のせいか、家族連れが多い。子供は小さくて可愛いけど、親はデブ。この小さな子供たちも20年後には、デブるのかと感慨にふけりながら食事をとる。

 昼飯後、ちょっと休憩して、スカッシュをする。スカッシュは初めてだったけどけっこう面白い。玉拾いをしなくていいのが楽である。

 思い切り汗をかいた後は夕飯。と思ったがちょっと時間があるのでショッピング。Lがお洒落なジャンパーを見つけて購入。店員さんが我々の相手をしているとき、子供が入ってきて商品のTシャツを持って走り逃げていく。万引きか!と思ったらすぐ母親は謝りながら返しに来た。そして、子供と店を出て行くのだが、また子供はTシャツを取ろうとして母親に怒られる。恐るべし!

 さて、夕ご飯。いつものようにオイスターとエビを食べる。もちろん、ワインも。そして忘れてはならないパン。そう、パンが非常に美味しいのだ。デブなオージーに合わせてかなりの量が出されるが、大食漢の私にとってはちょうどよい(ちなみに私はデブではありません)。

 夕食が終わりお店を出ようとしたら、となりのテーブルで子供が親の目を盗んでビールを飲んでいる。

ハミルトン島よ、ここは犯罪都市なのか!


9月7日(日) さらばハミルトン島、こんにちはシドニー
 シドニーへ向かう。出発までの時間はバギーでお散歩。そしてワラビーと見つめ合う。さあ、犯罪都市ハミルトン島からシドニーへ。

 シドニーに着いたのは午後過ぎ。とりあえず昼飯だ。日曜日というだけあって、オープンカフェでビールを飲んでいる人が多い。驚いたことにシドニーにいる人は痩せている。ハミルトン島のデブはどこにも見当たらない。シドニーではダイエットブームらしいが、あのデブたちはどこから来たのだろうか?

 昼飯後、オペラハウス見学などして夕飯。ハーバー脇のお店。シドニーの夜景を一望しながら優雅な夕飯である。


9月8日(月) 怒る日本人、びびるオージー
 ハンターバレーへのワインの試飲と工場を見せてくれるツアーに参加。陽気な日本人ガイドが運転する車で約2時間。このガイドが面白くて、オーストラリアのあらゆることを話してくれる。おかげでオーストラリアの税金制度のことまで詳しくなってしまった。

 このツアーは食事が付いている。ワインに合った食事が出されるわけだが、この食事も美味い。食べ放題なのでおかわりしまくり。おかわりしすぎてお店のサーモンがなくなった。しかし、私はまだ食べる。肉の追加だ。ところが、いつまでたっても肉が出てこない。で、コーヒーを取りにいったら、店員が私の皿を片付けはじめた。怒り心頭の私は、

「No! We are waiting BEEF!」

と怒鳴りつけると、びびった店員が慌てて肉を持ってきた。このツアーで一緒になった他の日本人客も食べたかったようで、後でお礼を言われた。それにしても、オーストラリアまで来て、肉が足りないと怒鳴りつける日本人っていったい何なんだろうな・・・

 夜は、Lがシドニーに住んでいた頃の友達Tさん(日本人)とお食事。Tさんの車でお洒落なレストランへ。電車もバスもないような住宅街である。ツアーでは絶対に行けないところですな。さらに、現地で標準的なバーにも連れて行ってもらった。日本人なんて誰もいない。ちょっとビビリながらも飲みまくる。店員さんには変な日本人と思われたろうな。


9月9日(火) 気さくなシドニーの人たち
 Lは仕事で1年間シドニーにいた。で、現在シドニーで働いている人と一緒に昼飯。みんな気さくな人で初めて会う私もぜんぜん気を使わない。一緒に食事をした1人はオーストラリア人だが中3まで大阪にいたので、日本語もペラペラ。漢字だって読める。なぜか、関西弁で少年ジャンプの話で盛り上がる。

 うーん、オペラハウス脇のオープンカフェで少年ジャンプの話に熱中するオージーと日本人、なかなか見られる風景ではない・・・

 食事後はフェリーに乗ってマンリービーチへ。シドニーの海はどこに行っても綺麗だ。こんなところに別荘を持ってみたい。帰りのフェリーでは、ちょうど日が沈み、シドニーの夜景を海から眺めることができた。おおっ、我が家の夜景より美しいぞ!


9月10日(水) オージー食中毒ご一行様
 いよいよ日本に帰る。楽しい旅だった。朝早く起きてシドニー空港へ。国内線でケアンズへ行って、そこから国際線で成田へ。夜の22時には家に着いているだろう。

 空港では、オーストラリアドルはもう必要ないので、小銭を使い切ることに専念。小銭ぴったりのお菓子を見つけたときは、スロットマシンで小当たりが出たときと同じぐらいの喜びである。

 さて、いよいよ飛行機が飛び立つ。滑走路に前まで来た、と思ったら引き返した。どうやら急病でいったん引き返すことになったようだ。

おいおい、国際線の乗り換え時間に間に合わなくなったらどうするんだ。

 とりあえず、その急患を下ろして出発かと思ったら、また気分が悪いという人が出てきた。どうやらオージーのツアーご一行様が食中毒になったようだ。ツアーコンダクターの人が来てなにやら話している。

 飛行機はまったく飛ぶ気配はない。誰も騒がないのは何故? どうしてこんなに落ち着いているの? 普通、食中毒ご一行様を下ろして飛行機を飛ばすのでは? まあ、これが国民性なのか?

 そして、飛行機の中で待たされること1時間30分。もう、どうあがいてもケアンズからの国際線に間に合わない。すると、客室乗務員が来て、他の飛行機に乗せるから降りろと言う。日本人4人とオーストラリア人2人が乗換えへ。ちなみに、日本人で英語ペラペラはLしかいない。ややこしい乗り換え手続きやその他もろもろの交渉もすべてL。ありがとうL! なお、オーストラリア人の1人は若くて美しい女性で、もう1人は陽気なおじさん。

 さて、どうやら13時30分のJALに乗ることになるらしい。まあ、シドニーから直通で成田まで行くのだから、ちょっと家に帰るのが遅くなってもしょうがないか、と思っていたら、この飛行機、故障で飛ばないらしい。後で分かったことだが、この飛行機は朝早く飛ぶ予定だったが機体故障のため、13時30分発に変更したらしい。しかし、13時30分発もできなくなった模様。ちなみに、この飛行機はその日の22時ぐらいに飛んで、翌朝6時過ぎに成田に着いた。

 我々はこのJAL便がだめなので、カンタスの22時15分発の飛行機に乗ることになった。一緒に乗り換えになった日本人おねーちゃん2人組はぐったり。しかし、英語はまったく駄目なようで、Lの交渉結果を受け入れるしかない。

 夜の便までかなり時間があるので、ホテルで待機することに。もちろん、カンタス航空がお金を出してくれるが、交渉の末、ランチの他に電話シドニー市内へ1回分だけはカンタス支払いとなった。

国際電話ぐらいさせてくれよ、カンタス!

 オージーおねーさんは友達の家に行くと言って早々と空港を後にして、残った陽気なオージーおじさんと私とLと日本人おねーちゃん2人組で、とりあえず、空港を出てホテルに向かう。が、お迎えのシャトルバスが来ない。オージーおじさんとLが文句を言うため再びカウンターへ。そしたらタクシーになった。いい加減やなぁ〜。

 ホテルに着いてどうやって空港に戻るかを確認すると、ホテル側は何も知らない。事情を話すと、ホテルがタクシー代を支払い、後からカンタスに請求することになった模様。うーん、英語のできるLがいて本当に助かった。日本人おねーちゃん2人組はただただLに感謝するだけ。

 ホテルの部屋からJTBに事情を話すとすぐにホテルに来てくれた。そして、飛行機は夜の便が一番早いから、夜までシドニー市内で遊ぶことを勧められ、それに従う。もちろん、送り迎えはJTBがやってくれる。

 HISだった日本人おねーちゃん2人組は、HISに電話しても市内までタクシー30ドルだから勝手に遊びに行けば、という連れない返答だったらしい。

手厚いぞJTB!

 さて、カンタス航空とオージー食中毒ご一行様にいつまでも腹をたててもしょうがない。1日休暇がのびたと思いダブルベイに行く。ここは以前Lが住んでいたところ。かなりの高級住宅街である。なにせ、地名のダブルベイ(ふたつの湾)にひっかけてダブルペイ(二重支払い)と揶揄されるぐらいの高級店がならぶ。こんなところに住めるのも、日本の給料をもらいながらシドニーで仕事しているからに他ならない。まあ、それだけオージーの一般所得は日本より低いということらしい。というか日本人の賃金が高すぎるのか?

 下の写真は以前Lが住んでいた家の前での記念ショット。もちろん今は他の人が住んでいる。人の家の前で何をしているんだか・・・



 紆余曲折はあったが、夜、再び空港へ。そして完全にオーストラリアドルを使い切る(最後は1ドル5セント余ったが、ぴったりのお菓子を見つけた)。帰りの便は乗り換え客も多く満席。

 飛行機が離陸したときは、涙が出るほど安心した。


9月11日(木) 奇跡! 荷物が日本に
 朝6時30分ごろ、成田に着く。蒸し暑い。さて日本には戻ったが心配なのは荷物。案の定、出てこない。ビジネスシートだったオージーおねーさんの荷物も出てこない。

 待てども待てども荷物は来ない。ついに、オージーおねーさんが切れて係員に文句を言う。私も日本語で事情を話す。と、ついに荷物が来た。日本人おねーちゃん2人組の荷物も出てきた。よかったよかった。

 ちなみにオージーおじさんはついに見かけなった。日本への出張らしかったが、飛行機が飛ばなくなって取りやめになったのか?

 いろいろとあったが、充実した旅行だった。さあ、池袋の我が家に戻ろう。そして、そのまま仕事だ! 勘弁してくれよ(泣)

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